お友だちとの内輪のチャットのやりとりで、
『覚醒へのレッスン』(デイヴィッド・ホフマイスター著、ナチュラルスピリット刊)のp.325の2行目にある、「ホーリースピリットの内なる導きに従えば、土地の法律を破る必要はないのです。」という言葉はどんな意味か、なにか具体例はないか、
というトピックがあがりました。
日本語の本が手元にないので、kindleに入っている英語版を見てみたところ、これは「No pelple pleasing (他者のご機嫌とりをしない)」という項目のなかのコメントでした。
(以下は、英文をGoogle翻訳にかけた上で、不自然なところを少し手直ししたものです。)
「ご機嫌とりをしない」 目覚めている心は、常に内なる導きに従い、自分の心の状態に完全な責任を持つことを提唱します。外的な権威や無意識の信念に従うことは、スピリチュアルな旅において、決して真正なことでもなければ、役に立つものでもありません。聖霊の内なる導きに従えば、その土地の法律を破る必要はなく、非の打ちどころのない誠実さとは、すべての決断を聖霊に委ねることの確実な結果です。「聖霊よ、私に代わって神のために決断してください」というのが、私たちの絶え間ない感謝の祈りであり、これはとても実践的なものです。このように聖霊に身を委ねることは、即効性の結果をもたらします。
これについて、わたしが思いつくことを書いたのですが、「内輪のグループ内のシェアだけではもったいない」と言っていただいたので、書いたものをこちらにコピペしていこうと思います。(ちょっと手を入れました。)
必要なひとに届きますように
わたしの体験談をひとつ挙げますと、2016年にスリランカに6ヶ月のつもりで瞑想しに行って、そのまま3年、アーユルヴェーダのホテルでヨガを教えることになりました。
以前働いていたヨガセンターのボスの頼みで、彼女の代わりにホテルのヨガを担当していたので、彼女は給料をホテルから出させると言ったのですが、観光ビザでの滞在だったので、わたしは断りました。
このくらいのこと、みんなやってるから大丈夫と言われたのですが、海外からのゲストが日本人がクラスを受け持っていることに興味しんしんで、ビザはどうなっているのか、と頻繁に聞いてくるのです。
そのたびに嘘をつくのは嫌ですから、
「瞑想するつもりできたが、アトピーが悪化してボスにここに連れて来られた。
ボスのコネとホテルのオーナーの好意で無料で滞在してアーユルヴェーダの治療を受けており、お礼の気持ちでやっているので賃金は受け取っていない」
と答えていました。
その間、著名人のボス(すでに女優業を引退していたけれど、政府から表彰されるような国民的映画女優でした)のコネで、移民局長官の権限で可能なかぎり観光ビザを引き延ばしてもらっていました。
2回目の延長をしたとき、「僕の権限では、これ以上延ばすのはむりだよ。これが最後ね」と言われていたので、私はビザが切れたら帰国するつもりでした。
けれども、この「ビザがなければお金をもらって働きません」の態度が、とても誠実で信頼できるとホテルのオーナーに気に入られまして、そのまま翌年も残ってくれるとほんとうに嬉しい、と言われました。
ボスはいつでも私をスリランカに引き留めたがるので、言わずもがなです。
わたしは、居住ビザが下りないかぎり、これ以上残るつもりはない、と言いました。
ボスたちはがっかりしてました。
ヨガの教師という職は、外国人である必然性がなく、ローカルの人の就労機会を奪うので、居住ビザは下りないだろうと。
ところでこの滞在中に、ボスの日本人の親友(日本の有名な声優さんで、ふたりは福岡映画祭で出会って以来のソウルメイトです)が多額の寄付をくれて、お金のないアーティストが使えるような野外ステージを、ボスのヨガセンターの敷地内に作ったのです。
その竣工パーティに大御所の芸能人やら政治家やらたくさんきて、スピーチをしたんです。
わたしのボスがスリランカの内戦終結以来、どれだけの私財と時間を費やして、国民のために慈善活動をしてきたか……という数々のエピソードが、何人ものひとの口から語られました。
わたしのビザを延ばしてくれていた移民局の長官を、お礼ということでそのパーティに招待していたのですが、彼はボスがこれまでしてきた活動をここで初めて聞いて、たいへん感銘を受けました。
これまでは、ビジネスライクな、慇懃ではあるけど親しみを感じない態度だったのに、目をきらきらさせて挨拶にきて、
「あなたが国のためにこんなに素晴らしい活動をされているとは、知りませんでした!
お近づきになれてほんとうに光栄です!」
と興奮していました。
ボスが、
「この10年、エリコがどれだけ私をサポートしてくれたか。
でも彼女はいま、ビザの問題で給料をもらっていませんし、居住ビザが下りなければ来月帰国するというので、私は泣く泣く手放すのよ」
と話すと、移民局長官は、
「僕で力になれることでしたら、ぜひ協力させてください。
一時帰国したときに居住ビザを申請できるよう取り計らいます」
という話になり、もう帰る気まんまんだったのに、ビザが天から降ってきて、わたしはまだ少なくとも1年、ここにいることになるんだな、と知ったのでした。
この件で、残るか帰るか、という話の真っ最中に、信頼するアメリカ人の友人、デーボに相談したら、
「あなたは神の用事でそこにいるのだから、法律のことなんていちいち考えるのはやめなさいな。
そこにいることが人々の助けになるのなら、ポケットマネーはありがたく受け取って残ってはどう?」
と言われていたんだけど、わたしは、「ほんとうに残らなければならないのなら、神さまはビザくらい用意できると思うよ」と答えていました。
ビザくらい用意できなくて何が神さま、と思っていました。
やっぱり必要とあらばビザくらい下りた、という話です。
……まだ、つづきますよ。